【採用DX最前線】不採用者を資産に変える「キャリアリレー」とは?

これまでの採用活動では、「不採用者=関係が終わる存在」とされてきました。しかし、採用コストが高騰し、優秀な人材の奪い合いが激化する今、この“常識”が大きく変わりつつあります。その中心にあるのが「キャリアリレー」という新しい仕組みです。
不採用者を「次の採用資産」に変える発想
多くの企業では、採用活動において1人を採用するまでに数十名もの候補者と接触します。しかし、最終的に内定に至るのはごく一部。不採用者のデータはそのまま眠ってしまい、次の採用に活かされることはほとんどありません。
そこで登場したのが「キャリアリレー」です。これは、企業が自社で不採用となった候補者10名を提携人材紹介会社に紹介することで、「1名分の無料紹介枠」を獲得できるという仕組みです。つまり、企業は採用コストを削減しながら、自社に合った新しい人材に出会えるのです。
キャリアリレーの仕組み:お祈りメールに“価値”を持たせる
導入方法は非常にシンプルです。企業は通常送っている「お祈りメール」に、専用のキャリアリレーURLを貼るだけ。不採用者がそのリンクを経由して登録すれば、自動的に「紹介カウント」として計上されます。
10名の不採用者を紹介することで、企業は人材紹介会社から1名分の無料紹介枠を獲得。不採用者が他社で内定しているかどうかに関係なく、条件を満たせば自社の紹介権が付与されます。これにより、従来は“終わり”だったお祈りメールが、“新しい採用の始まり”へと変わるのです。
なぜ今、キャリアリレーが注目されているのか
採用市場では、広告費や紹介手数料の高騰が深刻化しています。特に人材紹介会社を通した採用では、1人当たり年収の30%〜35%が費用として発生し、企業負担は非常に大きいのが現実です。
キャリアリレーを導入することで、これらのコストを効果的に圧縮できます。紹介会社に10人の不採用者を提供するだけで、1人分の採用コストが実質ゼロになる。これが企業にとってどれほどのインパクトを持つかは想像に難くありません。
また、採用担当者にとっても大きなメリットがあります。新しいツール導入や複雑な設定は不要。今の採用プロセスにほぼ手を加えずに始められる点が、多くの企業から支持されている理由です。
企業・不採用者・人材紹介会社、三方良しのモデル
キャリアリレーの特徴は、「三方良し」の関係を築けることです。
- 企業: 無料紹介枠による採用コスト削減、採用効率の向上
- 不採用者: 他社での新たなチャンス獲得、自分に合った企業との再マッチング
- 人材紹介会社: 登録者データベースの拡大、マッチング精度の向上
このように、従来“無駄”とされてきた不採用データが、3者にとって利益をもたらす仕組みへと生まれ変わるのです。
採用DXの一環としてのキャリアリレー活用
採用DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、「データの再利用」「候補者体験の向上」「採用ROIの最適化」は重要なテーマとなっています。キャリアリレーは、これらをすべて実現できる実践的なソリューションです。
たとえば、不採用者の動向を可視化することで、採用プロセス全体の改善点を抽出することも可能です。また、応募者との関係を継続的に維持することで、「次回の採用」や「別ポジションでの再応募」へとつなげるCRM的な活用も期待できます。
導入企業の声:「お祈りメールを送るのが楽しみになった」
キャリアリレーを導入した企業からは、「不採用メールを送ることに前向きになれた」「人材紹介会社との関係構築がスムーズになった」という声が上がっています。
これまで心理的にもネガティブな印象を持たれがちだったお祈りメールが、ポジティブなコミュニケーションのきっかけに変わる。この文化的な変化こそが、キャリアリレーの最も革新的な部分かもしれません。
まとめ:採用は「終わり」ではなく「循環」へ
採用の最前線では、「応募→選考→採用→不採用」で終わる線形モデルから、「不採用者を次の採用機会に活かす循環モデル」へとシフトが進んでいます。キャリアリレーはその象徴的な仕組みであり、企業の採用活動をより持続的で、社会的にも価値のあるものへと変えていくでしょう。
今後、不採用者データをいかに活かすかが、採用競争力の分かれ目になります。お祈りメールを貼るだけで採用コストを削減できる「キャリアリレー」──これほどシンプルで効果的な仕組みは、他にないと言っても過言ではありません。
もしあなたの企業が「採用コストの見直し」や「採用DX推進」を検討しているなら、まずはキャリアリレーの導入から始めてみてはいかがでしょうか。

