採用体験(CX)向上施策|キャリアリレーで“不採用者もファンに変える”次世代採用モデル

採用活動において、候補者が企業に抱く印象や体験を指す「CX(Candidate Experience)」は、いまや採用成功のカギを握る指標となっています。 どれだけ良い条件を提示しても、応募時や面接時の体験が悪ければ、優秀な人材は離れてしまいます。

この記事では、採用体験(CX)を向上させるための最新施策と、キャリアリレーを活用して“不採用者すらファンに変える”新しい採用体験デザインを紹介します。

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  • 不採用者にも責任をもってアフターフォローを行い、企業ブランディングを向上させたい
  • 手間をかけずに、不採用者へのアフターフォローと、必要な人材の紹介を受けたい
目次

1.採用CX(Candidate Experience)とは?

採用CXとは、候補者が応募から内定・不採用通知に至るまでの全プロセスで感じる「体験価値」のことです。 これは単なる「採用活動のスムーズさ」だけではなく、候補者が企業文化や姿勢をどう受け取るかを含む、ブランディング要素でもあります。

候補者体験が悪いと、「口コミサイト」「SNS」「友人紹介」などを通じて悪評が広がり、採用コストが上がるだけでなく、企業イメージにも打撃を与えます。逆に、体験が良ければ、不採用者ですら企業のファンになることもあります。

2.採用CX向上がもたらす4つの効果

  • 応募率の向上:体験が良い企業は、候補者が「紹介したい」「もう一度応募したい」と感じる。
  • 辞退率の低下:面接対応やスピード感が良いと、候補者の信頼が高まり内定辞退率が下がる。
  • 採用ブランドの向上:口コミ・SNSでのポジティブな発信が増え、企業の採用力を強化。
  • 不採用者の再エンゲージメント:誠実な対応を通じて、次回応募や他者紹介につながる。

つまり、CX向上は「応募者対応の丁寧さ」ではなく、「採用を通じたブランド体験設計」そのものなのです。

3.CX向上のための具体的施策

① 応募体験の改善:UI・スピード・情報設計

応募フォームが複雑だったり、企業情報が分かりづらいと離脱率が上がります。 スマートフォン最適化、応募ステップの簡素化、求人情報の明確化を行い、候補者が“ストレスなく応募できる”体験を整えましょう。

② 面接体験の最適化:スピードと共感の両立

面接調整を自動化しつつ、面談中には「共感」と「透明性」を重視します。 AI面接ツールや自動リマインドを使いながらも、“人らしい対話”を忘れないことがポイントです。

③ フィードバック体験の改善:誠実で建設的な対応

不採用通知メール(お祈りメール)をテンプレートのまま送る企業はまだ多く存在します。 しかし、候補者が最も印象に残るのはこの“不採用の瞬間”です。
たとえば、次のように誠実な一言を添えるだけで体験価値は大きく変わります。

「今回はご縁がありませんでしたが、今後のご活躍を応援しております。
また弊社では、キャリアリレーを通じてあなたに合う企業をご紹介できる仕組みを導入しております。」

④ データ活用による体験パーソナライズ

応募者データをもとに、関心職種・スキル・志向に合わせた情報提供を行うことで、候補者は“自分ごと化”しやすくなります。 ATSやCRMと連携し、候補者ごとに最適なメッセージ・案内を自動送信することがポイントです。

⑤ 不採用者フォローの自動化:キャリアリレーとの連携

ここで登場するのが、キャリアリレーの仕組みです。 キャリアリレーは、企業が10人の不採用者を人材紹介会社に紹介することで、1人分の無料紹介枠を獲得できる新しい採用モデルです。

不採用者へのお祈りメールにキャリアリレー専用リンクを貼るだけで、候補者は他社の採用機会へアクセスできます。 つまり、「不採用」を「次のチャンス」へと変える体験設計が可能になります。

  • 企業側は不採用者対応を自動化でき、かつ無料採用枠を獲得。
  • 候補者は新しい採用機会を得られ、好印象を持つ。
  • 結果として「不採用=終わり」ではなく、「企業への信頼形成」に変わる。

4.成功企業に見るCX改善の共通点

① リクルートホールディングス:スピードと体験の両立

AI面接調整ツールと自動返信システムを導入し、応募後48時間以内のレスポンス率を95%に改善。 迅速な対応が候補者の安心感を高め、内定承諾率が上昇しました。

② サイバーエージェント:候補者心理のデータ化

応募〜面接〜結果通知の全ステップでアンケートを実施し、候補者満足度スコアを算出。 面接官フィードバックに活用することで、CX向上を定量的に運用しています。

③ キャリアリレー導入企業:不採用者体験を価値化

お祈りメールにキャリアリレーを導入した企業では、不採用者からの感謝返信率が平均で3倍に増加。 「人を大切にする企業」というブランドイメージが浸透し、応募数・口コミ評価ともに向上しました。

5.CX向上のための運用ステップ

  1. 現状分析:応募〜内定までのCXをマッピングし、離脱ポイントを特定。
  2. 改善目標設定:応募率・辞退率・満足度スコアなどKPIを定義。
  3. 自動化導入:面接調整・メール送信・アンケート配信を自動化。
  4. キャリアリレー連携:不採用者対応を
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