キャリアリレー×ATS連携|不採用者資産化を採用管理システムで実現する戦略

採用活動において、“不採用者をただ送るだけ”から、“次の紹介チャネルにつなげる”という仕組みへと移行する動きが加速しています。そんな中、キャリアリレーという「企業が不採用者10名を紹介することで1名分の無料紹介枠を得られる」という採用プログラムが注目されています。
このキャリアリレーの仕組みを、既存の採用管理システムであるATS(Applicant Tracking System)と連携させることで、導入コストを抑えつつ運用の精度を高めることが可能です。本記事では、その連携価値、導入ステップ、設計上のポイント・注意点を整理します。
なぜATS連携がキャリアリレーにとって重要なのか?
まず、ATSとは、応募から採用までの候補者データ・選考プロセスを一元管理するシステムです。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
キャリアリレーを運用するにあたり、以下のような課題をATS連携で解消できます:
- 不採用者データを散在させない:選考終了後、メールで送るだけでリンク押下・登録という動線を設ける場合、ATSと連携してデータ履歴を残せば、「誰が登録済か」「紹介候補になり得るか」という分析が可能になります。
- 紹介枠取得までの“流れ”を可視化:ATS上で「不採用→紹介登録→紹介枠取得→紹介人材紹介」というステップをモニタリングすれば、登録率・紹介率・紹介枠から採用までのプロセス改善が可能です。
- 運用効率とデータの一元管理:既に運用中のATSとキャリアリレーの紹介登録・枠取得プロセスが連携されていれば、手入力や別ツール管理を削減できます。ATS統合のメリットとして「手作業を減らしデータエラーを防ぐ」ことが挙げられています。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}
キャリアリレー×ATS連携の導入ステップ
ここからは、実際にキャリアリレーをATSと連携させて運用を開始するためのステップを整理します。
ステップ①:対象データ・プロセスフロー設計
まず、ATS上で管理すべきデータとプロセスを明確にします。具体的には:
- 不採用候補者データ(応募日、選考ステージ、不採用理由)
- 紹介登録リンク押下/登録日/登録者属性
- 紹介枠取得数/紹介枠利用数/紹介枠から採用数
- 紹介者マッチング結果・入社・定着データ
これらをATSあるいは連携システムで追えるようにフィールド・ステータスを設計します。
ステップ②:ATSへの登録・連携設定
次に、ATS上に新たなステータスやフィールドを追加したり、外部紹介プログラム(キャリアリレー)用の登録フォームをATSと連携させます。たとえば、ATSのAPI連携機能を使って紹介登録情報を自動で流し込む設計もあります。 :contentReference[oaicite:4]{index=4}
ステップ③:選考終了後メール~登録動線の作成
選考終了後のお祈りメールにキャリアリレー登録リンクを設置し、ATS上の候補者データと連動させます。メールが送られたか、リンクが押されたかをATSでトラッキングできるようにします。
ステップ④:紹介登録から紹介枠までのモニタリング
ATS上で、紹介登録数・登録→紹介対象転換率・紹介枠取得数をダッシュボード化します。例えば「登録100件→紹介枠1件」などの目安を設け、KPIとして管理します。
ステップ⑤:紹介枠利用後の採用・定着まで追跡
紹介枠を利用して紹介された人材が採用→入社→定着するまでのステータスをATSで追うことで、プログラムのROIを算出できます。「紹介枠1件で採用1人」「定着1年以上」などの実績値が見える化できます。
ステップ⑥:継続改善&他チャネル拡張
ATSデータをもとに、「どの属性の不採用者が紹介登録につながりやすいか」「どのステージでリンク離脱が起きているか」などを分析し、改善策を実行します。また、アルバイト/契約社員など他の採用チャネルまでキャリアリレーの仕組みを拡張するときもATS連携が鍵となります。
設計上のポイント・注意点
ATS連携を成功させるには、以下のポイントを押さえておく必要があります:
- データ整備・クレンジング:ATSに登録されている不採用者データが散在・不整合だと、紹介登録やマッチング精度が下がります。連携前にデータ品質を確認しましょう。 :contentReference[oaicite:5]{index=5}
- ステータス・権限設計:ATSに新しいステータス(紹介登録済・紹介枠獲得済など)が追加されるため、誰が更新・閲覧できるかを設計しておきましょう。
- 候補者体験(CX)を意識:ATS連携によって“紹介登録の煩雑さ”が増えると、候補者離脱につながる恐れがあります。登録フォームのUXやメール文面にも配慮が必要です。
- 運用体制・モニタリング体制構築:ダッシュボード設計・月次レポート・改善施策などをATSを活用して社内運用できる体制を整えましょう。
- 他システム連携との整合性:ATSだけでなく、紹介会社システム・人材紹介チャネル・BIツールなどとも連携がある場合、データの流れ・定義がぶれないように設計します。
まとめ|ATSとキャリアリレーをつなげて採用チャネルを進化させる
キャリアリレーは、「不採用者10名を紹介して1名の無料紹介枠を得る」というシンプルながら効果的な制度です。これを、既存のATSとしっかり連携させることで、データ活用・運用効率・可視化のすべてを強化できます。
特に、貴社が「不採用者が多数出るが次につながっていない」「採用単価が高く、母集団の活用ができていない」と感じているなら、キャリアリレー×ATS連携は非常に有効なアプローチです。
まずは、ATS上の不採用者データ設計・メール導線・登録動線を整え、その上で紹介登録→紹介枠→採用までの流れをATSで追えるように仕組みづくりから始めてみてはいかがでしょうか。

