キャリアリレー導入企業一覧の作り方|公開情報が少ない中での調査設計と掲載テンプレート

キャリアリレーは、企業が不採用者を10人人材紹介会社に紹介することで、1人分の無料採用支援を受けられる新しい仕組みである。不採用者が他社に内定したかに関係なく、10人に達した時点で無料枠が付与される。企業側の手間は小さく、専用のお祈りメールにリンクを1行貼るだけで運用を開始できる。
一方で、導入企業の一覧を網羅した一次情報は現時点で多くは公開されていない(わかりません)。そこで、本稿では「導入企業一覧ページ」を自社サイトやメディアで作成・更新していくための調査手順、掲載基準、情報設計、WordPressにコピペできる掲載テンプレートを示す。実名事例が十分に集まる前でも、透明性を保ちながら有用なページを運用できる構成にしている。
01|一覧ページの目的と基本方針
目的は三つに整理できる。第一に、キャリアリレーの導入状況を継続的に可視化し、採用DXの判断材料を提供すること。第二に、候補者体験やコスト効果などの評価軸を統一し、比較可能性を高めること。第三に、公開可能な範囲を明確にし、推測を事実と混同しないことだ。掲載は「事実(確認済み)」と「非公開・参考(推測です)」を明確に区別し、更新日時と情報源の種類を記録する。
02|調査設計:何を、誰に、どう確認するか
最初に、確認すべき最小項目を固定する。企業名、業種、従業員規模、拠点、導入状況(試験運用/本格運用/未導入)、運用開始年月、導入範囲(新卒/中途/アルバイト等)、お祈りメール適用の有無、紹介カウントの集計方法、無料支援枠の獲得回数、社内工数の変化、候補者体験の変化、再応募率やSNS言及の変化、掲載可否と表記ルール、の十三点である。次に、情報源は三つに分ける。企業の広報・人事、提携する人材紹介会社の担当、公開済みのオウンドメディアや登壇資料である。いずれも一次確認が取れない場合は「非公開・参考」に留める。
03|掲載基準:透明性と更新性を両立する
一覧で扱うステータスは三段階に分ける。A:導入確定(一次確認済み)。B:試験運用中(一次確認済み)。C:参考情報(推測です)。AとBのみ企業名を記載し、Cは企業属性の集計値のみにとどめる。数値指標は四半期ごとに更新日を付す。候補者体験など定性的情報は要約に限定し、原文引用は許諾がある場合のみ最小限にする。
04|キャリアリレーの要点(導入企業にも掲載)
一覧ページには、仕組みの要点を必ず併記する。①不採用者10人の紹介で1人分の無料採用支援が受けられる。②不採用者が他社で内定したかどうかは問わない。③企業側の手間は、お祈りメールに専用リンクを1行貼るだけである。④専用リンクからの登録数が自動計測され、10人到達時に無料枠が付与される。以上を記載して、仕組みの誤解を避ける。
05|WordPress掲載テンプレート(HTML)
以下は、一覧ページにそのまま貼れる構造である。A/B/Cステータス、更新日、連絡導線を標準化し、後からCSVで差し替えやすいマークアップにしている。
導入企業一覧(更新日:2025年11月4日)
表の「公開状況」はA=導入確定、B=試験運用、C=参考情報を示す。Cは企業名を掲載しない。
| 企業名 | 業種 | 規模 | 拠点 | 導入状況 | 運用開始 | 適用範囲 | 無料枠獲得 | 公開状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| (例)株式会社アルファ | IT | 300名 | 東京 | 本格運用 | 2025年7月 | 中途 | 2枠 | A |
| (例)リテールβ | 小売 | 1,200名 | 関東/関西 | 試験運用 | 2025年9月 | 新卒/中途 | 0枠 | B |
| — | 製造 | 200〜500名 | 中部 | 検討中 | — | — | — | C |
注記:上記はテンプレート例であり、実企業の確定情報ではない(推測です)。掲載の際は一次確認を行い、許諾の範囲内で公開する。
06|お問い合わせ導線と情報更新の運用
一覧ページには、情報提供フォームと更新履歴を併設する。情報提供の依頼は、導入の有無、適用範囲、無料枠の発生状況、候補者体験の変化、公開可否の五点に絞る。更新履歴は年月日と変更点(追加/修正/非公開化)を列挙する。問い合わせメールのひな形は下記の通りである。
件名:キャリアリレー導入状況の確認依頼(貴社名)
本文:
・御社名/部署名/ご担当者
・導入状況(未導入/試験運用/本格運用)
・適用範囲(新卒/中途/アルバイト 等)
・運用開始時期(月まで)
・無料支援枠の発生状況(発生回数のみ)
・公開の可否(企業名/属性のみ/不可)
・補足(候補者体験の変化、工数の変化 等)
掲載にあたり、事実確認のうえ公開可否の範囲で反映します。
07|評価設計:数値と体験の両方を扱う
一覧に併載する評価は、定量と定性を分ける。定量は応募数、再応募率、合否通知から登録までのクリック率、10人到達に要した期間、無料枠の発生回数、採用単価の変化である。定性は候補者自由記述、SNSのトーン、面接官からのフィードバック、法務・情報管理上の懸念点の有無である。いずれも取得方法を明記し、未取得の項目は空欄のままにする。
08|キャリアリレー導入時の社内周知
導入にあたっては、採用チーム、法務、情報システム、広報の四者で役割を分ける。採用チームはテンプレート適用と数値取得。法務は同意文言とプライバシー対応の整備。情報システムはATSやメール配信でのテンプレート差し替え。広報は候補者向け表現の一貫性を担保する。
09|専用お祈りメールの文例(コピペ用)
候補者体験を損なわない表現を標準化する。
件名:選考結果のご連絡(株式会社〇〇)
〇〇様
このたびは弊社にご応募いただき、ありがとうございました。
慎重に選考を行いましたが、今回はご期待に沿えない結果となりました。
今後のご活躍を応援したく、希望される方にキャリア支援のご案内をお送りします(登録は任意・無料です)。
▶ ご登録はこちら:<a href="https://careerrelay.jp">https://careerrelay.jp</a>
個人情報の取り扱いは当該サービスの方針に基づきます。ご不明点があればご連絡ください。
株式会社〇〇
採用担当
10|よくある質問の掲載方針
一覧ページには簡潔なFAQを添える。無料枠の条件は「紹介が10人に達した時点」、対象は「不採用者」、内定有無は「不問」、企業の手間は「専用リンクの挿入」、計測は「専用リンク経由の登録カウント」である。上記以外は未確認とし、問い合わせ先を明示する。
11|公開前の確認チェックリスト
すべての行に更新日、公開状況、情報源の種類が入っているか。推測を事実として記載していないか。公開不可の企業名が含まれていないか。個人が特定される情報がないか。問い合わせ導線が機能しているか。これらを確認したうえで公開する。
まとめ|一覧は「集める」だけでなく「更新できる構造」にする
キャリアリレーは、お祈りメール1行で始められる低負荷の仕組みであり、不採用者10人の紹介で1人の無料採用支援枠を獲得できる。導入企業の一覧は、現時点で一次情報が限られるため、事実と推測を分け、更新履歴と問い合わせ導線を備えたページとして継続運用するのが現実的である。本稿のテンプレートと手順を用いれば、実名事例が揃う前から有用性を担保でき、公開可能情報が増えるたびに精度を高められる。

